歯科矯正料
Top 最終更新日 2016/05/03
目 次 索 引
  「平成28年4月点数改正の青本もどき」の利用上の注意

★ 以下は平成26年4月改正の内容です。

第13部 歯科矯正

通則

1 歯科矯正の費用は、特に規定する場合を除き、第1節の各区分の所定点数及び第2節に掲げる特定保険医療材料(別に厚生労働大臣が定める保険医療材料をいう。以下この部において同じ。)の所定点数を合算した点数により算定する。

2 第13部に掲げられていない歯科矯正であって特殊な歯科矯正の費用は、第13部に掲げられている歯科矯正のうちで最も近似する歯科矯正の各区分の所定点数により算定する。

第1節 歯科矯正料

N000 歯科矯正診断料 1,500点

カルテ記載 文書の発行 掲示事項 レセプト記載 衛生士の記録   施設基準 ワンポイント

注1 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、治療計画書を作成し、患者に対し文書により
提供した場合に算定する。

注2 歯科矯正診断料は、歯科矯正を開始したとき、動的処置を開始したとき、マルチブラケット法を開始したとき、保定を開始したとき及び顎切除等の手術を実施するときに、それぞれ1回を限度として算定する。

注3 保険医療材料料は、所定点数に含まれる。

【留意事項】

(1) 歯科矯正診断料は、厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生(支)局長に届け出た保険医療機関において、別に厚生労働大臣が定める疾患に起因した咬合異常が認められる場合であって、当該疾患の治療を行った医科の保険医療機関又は患者若しくはその家族からの情報及び資料により、当該患者が当該疾患を現に有することが確認された場合に限り算定する。

(2) 歯科矯正診断料は、別に厚生労働大臣が定める疾患に起因した咬合異常が認められる患者の口腔状態、顎骨の形態、成長及び発育等を分析するとともに、歯科矯正セファログラム、口腔内写真、顔面写真等を行い、これらの分析結果や評価等と過去に行った治療内容の評価と併せて可及的に長期的な予測を行った上で、治療計画書を作成し、患者又はその家族に対して、その内容について説明し、文書により提供した場合に算定する。
なお、区分番号N003に掲げる歯科矯正セファログラム及び区分番号N004に掲げる模型調製は別に算定する。

(3) 別に厚生労働大臣が定める疾患に起因した咬合異常が認められる患者であって、顎切除等の手術を必要とするものに係る歯科矯正診断料は、当該手術を担当する保険医療機関名及び担当歯科医師又は担当医師の氏名を治療計画書に記載する。

(4) 「注1」に規定する文書とは、次の内容を含むものをいう。
イ 全身性疾患の診断名、症状及び所見
ロ 口腔領域の症状及び所見(咬合異常の分類、唇顎口蓋裂がある場合は裂型、口腔の生理的機能の状態等)・ヘルマンの咬合発育段階等の歯年齢等
ハ 歯科矯正の治療として採用すべき療法、開始時期及び療養上の指導内容等
ニ 保険医療機関名、担当歯科医師又は担当医師の氏名等

(5) 患者又はその家族に提供した文書の写しを診療録に添付する。

(6) 歯科矯正診断料を算定する場合は、診療録に、患者又はその家族に提供した治療計画書の要点を記載する。

(7) 歯科矯正診断料を算定した後、「注2」に掲げる歯科矯正診断料を算定した日から起算して6月以内の場合並びに区分番号N003に掲げる歯科矯正セファログラムに基づく分析及び歯列弓の分析を行わなかった場合は、歯科矯正診断料は、算定できない。

(8) 歯科矯正診断料の算定に係る歯列矯正は、歯科矯正に関する医療を担当する保険医療機関及び別に厚生労働大臣が定める疾患に係る育成医療及び更生医療等当該疾患に係る手術等を担当する保険医療機関の歯科医師又は医師との十分な連携を図り行う。

(9) 6歯以上の非症候性部分性無歯症は、欠損している歯数に第三大臼歯は含めない。なお、当該疾患に伴う咬合異常の治療を開始する場合は、診療録に欠損している部位を記載する。

N001 顎口腔機能診断料 2,300点

注1 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、顎変形症に係る顎口腔機能診断を行い、治療計画書を顎離断等の手術を担当する保険医療機関と連携して作成し、患者に対し文書により提供した場合に算定する。

注2 顎口腔機能診断料は、歯科矯正を開始したとき、動的処置を開始したとき、マルチブラケット法を開始したとき、顎離断等の手術を開始したとき及び保定を開始したときに、それぞれ1回を限度として算定する。

注3 区分番号N000に掲げる歯科矯正診断の費用及び保険医療材料料は、所定点数に含まれる。

【留意事項】

(1)  顎口腔機能診断料は、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生(支)局長に届け出た保険医療機関に限り算定する。

(2) 顎口腔機能診断料は、顎離断等の手術を必要とする顎変形症の患者(別に厚生労働大臣が定める疾患に起因して顎変形症を発症している場合は除く。)の口腔状態、顎骨の形態、成長及び発育等について、咀嚼筋筋電図、下顎運動等の検査、歯科矯正セファログラム、口腔内写真、顔面写真及び予測模型等による評価又は分析を行い、これらの結果と既に行った治療内容の評価を併せて可及的に長期的な予測を行った上で、治療計画書を作成し、患者又はその家族に対して、その内容について説明し、文書により提供した場合に算定する。なお、区分番号N003に掲げる歯科矯正セファログラム及び区分番号N004に掲げる模型調製は別に算定する。

(3) 「注1」に規定する文書とは、次の内容を含むものをいう。
イ 全身性疾患の診断名、症状及び所見
ロ 口腔領域の症状及び所見(咬合異常の分類、唇顎口蓋裂がある場合は裂型、口腔の生理的機能の状態、頭蓋に対する上下顎骨の相対的位置関係の分類等)・ヘルマンの咬合発育段階等の歯年齢等
ハ 歯科矯正の治療として採用すべき療法、開始時期及び療養上の指導内容等
ニ 歯科矯正に関する医療を担当する保険医療機関及び顎離断等の手術を担当する保険医療機関が共同して作成した手術予定等年月日を含む治療計画書、計画策定及び変更年月日等
ホ 顎離断等の手術を担当する保険医療機関名及び担当歯科医師又は担当医師の氏名ヘ歯科矯正に関する医療を担当する保険医療機関名、担当歯科医師の氏名等

(4) 患者又はその家族に提供した文書の写しを診療録に添付する。

(5) 顎口腔機能診断料を算定する場合は、診療録に、患者又はその家族に提供した治療計画書の要点を記載する。

(6) 顎口腔機能診断料を算定した後、「注2」に掲げる顎口腔機能診断料を算定した日から起算して6月以内の場合並びに区分番号N003に掲げる歯科矯正セファログラムに基づく分析及び歯列弓の分析を行わなかった場合は、顎口腔機能診断料は算定できない。

(7) 顎口腔機能診断料の算定に係る歯科矯正及び顎離断等の手術は、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生(支)局長に届け出た保険医療機関で実施される歯科矯正を担当する歯科医師及び顎離断等の手術を担当する保険医療機関の歯科医師又は医師の十分な連携の下に行い、これら一連の治療に関する記録は、当該療養を担当するそれぞれの歯科医師又は医師において保管する。

【歯科矯正:歯科矯正診断料、顎口腔機能診断料】
(問43)歯科矯正診断料及び顎口腔機能診断料の算定時期について、歯科矯正を「開始したとき」から「開始するとき」に変更になったが、開始する前に算定してもよいのか。また、模型調制については変更になっていないが、取扱いは変わらないという理解でよいか。
(答)診断を行った時であれば、歯科矯正を実際に開始する前であっても算定して差し支えない。また、模型調制についても、歯科矯正診断料及び顎口腔機能診断料と同様の取扱いとする。【疑義解釈(その1)平成28年3月31日】

N002 歯科矯正管理料 240点

注1 区分番号N000に掲げる歯科矯正診断料の注1又は区分番号N001に掲げる顎口腔機能診断料の注1に規定する治療計画書に基づき、計画的な歯科矯正管
理を継続して行った場合であって、当該保険医療機関において動的治療が開始された患者に対し、療養上必要な指導を行うとともに経過模型による歯の移動等の管理を行った上で、具体的な指導管理の内容について文書により提供したときに、区分番号A000に掲げる初診料を算定した日の属する月の翌月以降月1回を限度として算定する。

注2 区分番号B000−4に掲げる歯科疾患管理料、区分番号B000−6に掲げる周術期口腔機能管理料(T)、区分番号B000−7に掲げる周術期口腔機能管理
料(U)、区分番号B000−8に掲げる周術期口腔機能管理料(V)又は区分番号C001−3に掲げる歯科疾患在宅療養管理料を算定している患者に対して行った歯
科矯正管理の費用は、別に算定できない。

注3 保険医療材料料は、所定点数に含まれる。

【留意事項】

(1) 「注1」に規定する「計画的な歯科矯正管理」とは、歯と顎の変化及び移動の把握並びにそれに基づく治療計画の点検及び修正をいう。
また、「注1」に規定する「経過模型による歯の移動等の管理」とは、経過模型を製作し、過去に製作した経過模型と対比し、歯の移動等を把握することをいう。

(2) 「注1」に規定する「療養上必要な指導」とは、区分番号N000に掲げる歯科矯正診断料の「注1」又は区分番号N001に掲げる顎口腔機能診断料の「注1」に規定する治療計画書に基づいた矯正装置の取扱い、口腔衛生、栄養、日常生活その他療養上必要な指導等をいう。
なお、療養上必要な指導を行った場合は、患者の症状の経過に応じて、既に行われた指導等の評価及びそれに基づいて行った指導の詳細な内容を診療録に記載する。

(3) 区分番号N000に掲げる歯科矯正診断料の「注1」若しくは区分番号N001に掲げる顎口腔機能診断料の「注1」に規定する治療計画書が作成されていない場合又は当該保険医療機関において歯科矯正の動的治療が行われていない場合は、歯科矯正管理料は算定できない。

(4) 「注1」の「文書」とは、病名、症状、療養上必要な指導及び計画的な歯科矯正管理の状況(治療計画の策定及び変更年月日を含む。)、保険医療機関名、当該管理を行った主治の歯科医師の氏名、顎切除、顎離断等の手術を必要とする療養を行う場合においては、当該手術を担当する保険医療機関名及び担当歯科医師又は担当医師の氏名等を記載したものをいう。

(5) 患者又はその家族に提供した文書の写しを診療録に添付する。

(6) 歯科矯正管理料を算定する場合は、診療録に、患者又はその家族に提供した文書の要点を記載する。

(7) 再診が電話等により行われた場合にあっては、歯科矯正管理料は算定できない。

(8) 歯科矯正管理を行った場合の説明等に使用した経過模型、口腔内写真、顔面写真等は、歯科矯正管理料に含まれ別に算定できない。

(9) 保定における保定装置の調整は、歯科矯正管理料に含まれる。

N003 歯科矯正セファログラム(一連につき) 300点

注 保険医療材料料は、所定点数に含まれる。

【留意事項】

(1) 歯科矯正セファログラムとは、焦点と被写体の中心及びフィルム面が常に一定の距離を保持し、かつ、エックス線の主線が両耳桿の延長線に対して、0度、90度又は45度に保てる規格の機器を用いて撮影したものをいう。
なお、常に一定の距離とは、個々の患者につき、焦点と被写体の中心及びフィルム面の距離が経年的に一定であることをいう。

(2) 一連とは、側貌、前後像、斜位像等の撮影を全て含むものをいう。

(3) 歯科矯正セファログラムに用いたフィルムに係る費用は、所定点数に含まれ別に算定できない。

N004 模型調製(1組につき)
1 平行模型500点
2 予測模型300点

注1 1については、歯科矯正を開始したとき、動的処置を開始したとき、マルチブラケット法を開始したとき、顎離断等の手術を開始したとき及び保定を開始したときに、それぞれ1回を限度として算定する。

注2 1について、顎態模型を調製した場合は、200点を所定点数に加算する。

注3 2については、予測歯1歯につき60点を所定点数に加算する。

注4 印象採得料、咬合採得料及び保険医療材料料は、所定点数に含まれる。

【留意事項】

(1) 平行模型は、咬合平面が水平になるよう製作したときに、顎態模型は、眼耳平面を基準として顎顔面頭蓋との関係を明らかにした模型を製作したときに算定する。

(2) プラスターベースは、平行模型及び顎態模型を一定の規格に維持した状態で長期にわたって保管する必要があるために用いる。プラスターベースの使用に係る費用は所定点数に含まれ別に算定できない。

(3) 平行模型は、歯科矯正を開始したとき、動的処置を開始したとき、マルチブラケット法を開始したとき、顎離断等の手術を開始したとき及び保定を開始したとき、それぞれ一回を限度として算定する。

(4) 予測模型とは、歯及び顎の移動後の咬合状態の予測を模型上にあらわしたものをいう。

(5) 予測模型は、歯科矯正の治療においてダイナミックポジショナー及びスプリングリテーナーを製作した場合はそれぞれ1回算定する。なお、歯科矯正を開始したとき又は動的処置を開始したときは、いずれかについて1回を限度として算定するものとし、顎離断等の手術を開始したときも1回を限度として算定する。

(6) 製作した模型は、保定期間を含む一連の治療が終了した日の属する月の翌月の初日から起算して3年を保存期間とする。

N005 動的処置(1口腔1回につき)
1 動的処置の開始の日又はマルチブラケット法の開始の日から起算して2年以内に行った場合
イ 同一月内の第1回目 250点
ロ 同一月内の第2回目以降 100点
2 動的処置の開始の日又はマルチブラケット法の開始の日から起算して2年を超えた後に行った場合
イ 同一月内の第1回目 200点
ロ 同一月内の第2回目以降 100点

注 保険医療材料料は、所定点数に含まれる。

【留意事項】

(1) 動的処置とは、区分番号N000に掲げる歯科矯正診断料の「注1」又は区分番号N001に掲げる顎口腔機能診断料の「注1」に規定する治療計画書に基づき策定された区分番号N008に掲げる装着の「注1」又は「注3」に規定する力系に関するチャートに基づき、矯正装置に用いた主線、弾線、スクリュー等の調整並びに床の削除及び添加により、歯及び顎の移動・拡大等を計画的に行うものをいう。

(2) 動的処置は、区分番号N008に掲げる装着の「1 装置」を算定した場合においては、当該費用に含まれ別に算定できない。なお、保定装置の使用期間中においても算定できない。

(3) 同月内における装置の装着と日を異にして行った動的処置は、同月内の第1回目として取り扱う。

N006 印象採得(1装置につき)
1 マルチブラケット装置 40点
2 その他の装置
イ 印象採得が簡単なもの 143点
ロ 印象採得が困難なもの 265点
ハ 印象採得が著しく困難なもの 400点

注 保険医療材料料は、所定点数に含まれる。

【留意事項】

(1) 歯科矯正における印象採得は、床装置、アクチバトール(FKO)等装置ごとに算定する。

(2) マルチブラケット装置の印象採得をステップT、ステップU、ステップV及びステップWの各ステップにおいて行った場合は、各ステップにつき1回を限度として算定する。

(3) 「2のイ印象採得が簡単なもの」に該当するものは、先天性異常が軟組織に限局している場合をいう。

(4) 「2のロ印象採得が困難なもの」に該当するものは、先天性異常が硬組織に及ぶ場合若しくは顎変形症の場合をいう。なお、硬組織に及ぶ場合とは、先天性異常として骨の欠損及び癒合不全、著しい顎の過成長及び劣成長を伴うものをいう。

(5) 「2のハ印象採得が著しく困難なもの」に該当するものは、(4)に該当する場合であって前後又は側方の顎の狭窄を伴うため顎の拡大の必要がある場合又は残孔の状態にある場合をいう。

(6) リトラクター又はプロトラクターを製作するために顎顔面の採型を行った場合は、「2のハ印象採得が著しく困難なもの」により算定する。

(7) 双線弧線装置を使用して歯科矯正を行う場合の第1回目の装置の印象採得は本区分の「1 マルチブラケット装置」を、装着は区分番号N008に掲げる装着の「1のロ固定式装置」及び装置は区分番号N018に掲げるマルチブラケット装置の「1のロ4装置目以降の場合」により算定するものとし、第2回目以降の装置は区分番号N018に掲げるマルチブラケット装置の「1のロ4装置目以降の場合」のみを算定する。
なお、区分番号N008に掲げる装着の「注1」又は「注3」の加算は、各区分の算定要件を満たしている場合に算定する。

N007 咬合採得(1装置につき)
1 簡単なもの 70点
2 困難なもの 140点
3 構成咬合 400点

注 保険医療材料料は、所定点数に含まれる。

【留意事項】

(1) 歯科矯正における咬合採得は、床装置、アクチバトール(FKO)等装置ごとに算定する。

(2) マルチブラケット装置の場合は、算定できない。

(3) 「2 困難なもの」に該当するものは、先天性異常が硬組織に及ぶ場合若しくは顎変形症の場合であって前後又は側方の顎の狭窄を伴うため顎の拡大の必要がある場合をいう。

(4) 「3 構成咬合」とは、アクチバトール、ダイナミックポジショナーの製作のために筋の機能を賦活し、その装置が有効に働き得る咬合状態を採得するものをいう。

N008 装着
1 装置(1装置につき)
イ 可撤式装置 300点
ロ 固定式装置 400点
2 帯環(1個につき) 80点
3 ダイレクトボンドブラケット(1個につき) 100点

注1 1のイについて、矯正装置に必要なフォースシステムを行い、力系に関するチャートを作成し、患者に対してその内容について説明した場合は、400点を所定点数に加算する。

注2 1のロについては、固定式装置の帯環及びダイレクトボンドブラケットの装着料を除く。

注3 1のロについて、矯正装置に必要なフォースシステムを行い、力系に関するチャートを作成し、患者に対してその内容について説明した場合は、400点を所定点数に加算する。

注4 3について、エナメルエッチング及びブラケットボンドに係る費用は、所定点数に含まれる。

【留意事項】

(1) 「1のイ可撤式装置」に該当するものは、患者が自由に着脱できる床装置、アクチバトール、リトラクター等である。

(2) 「1のロ固定式装置」に該当するものは、患者が自由に着脱できないリンガルアーチ、マルチブラケット装置、ポータータイプの拡大装置等である。

(3) 装置の装着料は、マルチブラケット装置を除き第1回目の装着時にのみ算定する。

(4) マルチブラケット装置の装着料は、各ステップにつき1回を限度として算定する。

(5) ポータータイプ又はスケレトンタイプの拡大装置に使用する帯環の装着に係る費用は、装置の装着に係る費用に含まれ別に算定できない。

(6) マルチブラケット装置の装着時の結紮に係る費用は、所定点数に含まれる。

(7) フォースシステムとは、歯及び顎の移動に関して負荷する矯正力の計画を立てることをいい、力系に関するチャートとは、フォースシステムを基にした矯正装置の選択及び設計のチャートをいう。

(8) メタルリテーナーを除いた保定装置の製作に当たって、フォースシステムを行った場合であっても、フォースシステムは算定できない。

(9) 「注1」又は「注3」の加算を算定する場合は、診療録に、口腔内の状況、力系に関するチャート、治療装置の名称及び設計等を記載する。

(10) 歯科矯正用アンカースクリューの装着料は、区分番号N008−2に掲げる植立に含まれる。

N008−2 植立(1本につき) 500点

【留意事項】

植立は、区分番号N000に掲げる歯科矯正診断料又は区分番号N001に掲げる顎口腔機能診断料を算定した患者であって、歯科矯正用アンカースクリューを歯槽部又は口蓋に植立し、当該装置を固定源として、歯科矯正治療を実施した場合に算定する。なお、本規定に関わらず、当該診断料を算定する保険医療機関から診療情報提供料に定める様式に基づく依頼があった場合に限り、当該診断料を算定していなくても、依頼を受けた保険医療機関において実施した場合は、本区分を算定しても差し支えない。この場合において、当該診断料を算定し、診療情報提供を行った保険医療機関名を診療録に記載する。

N009 撤去
1 帯環(1個につき) 30点
2 ダイレクトボンドブラケット(1個につき) 60点
3 歯科矯正用アンカースクリュー(1本につき) 100点

注 保険医療材料料は、所定点数に含まれる。

【留意事項】

(1) ポータータイプの拡大装置の撤去は、同装置を最終的に撤去する場合に1回を限度として帯環の数に応じて算定する。

(2) 3について、区分番号N000に掲げる歯科矯正診断料又は区分番号N001に掲げる顎口腔機能診断料を算定する保険医療機関から診療情報提供料に定める様式に基づく依頼があった場合に限り、当該診断料を算定していなくても依頼を受けた保険医療機関において実施した場合は、本区分を算定して差し支えない。

N010 セパレイティング(1箇所につき) 40点

注 保険医療材料料は、所定点数に含まれる。

【留意事項】

(1) セパレイティングとは、帯環を調製装着するため、歯間を離開させることをいい、相隣接する2歯間の接触面を1箇所として算定する。なお、これに使用した真鍮線等の撤去に要する費用は、所定点数に含まれ別に算定できない。

(2) 叢生(クラウディング)について、本通知の第13部通則3に規定する顎変形症及び通則7に規定する別に厚生労働大臣が定める疾患に起因した咬合異常の歯科矯正を行う際に歯の隣接面の削除を行った場合は、区分番号I000−2に掲げる咬合調整の各区分により算定する。

N011 結紮(1顎1回につき) 50点

注 結紮線の除去の費用及び保険医療材料料は、所定点数に含まれる。

【留意事項】

マルチブラケット装置において結紮を行った場合にのみ算定する。

(矯正装置)
N012 床装置(1装置につき)
1 簡単なもの 1,500点
2 複雑なもの 2,000点

【留意事項】

マルチブラケット装置以外の装置は、次により算定する。
イ 「1 簡単なもの」は、顎の狭窄を伴わない場合に装着する装置について算定する。
ロ 「2 複雑なもの」は、前後又は側方の顎の狭窄を伴う場合又は残孔の状態にある場合に装着する装置について算定する。

N013 リトラクター(1装置につき) 2,000点

注 ライディングプレートを製作した場合は、1,500点(保険医療材料料等を含む。)を所定点数に加算する。

【留意事項】

(1) 本区分に該当するものは、マンディブラリトラクター及びマキシラリリトラクターである。

(2) 「注」のスライディングプレートの製作のために行う印象採得、咬合採得、保険医療材料等は、所定点数に含まれ別に算定できない。

N014 プロトラクター(1装置につき) 2,000点

【留意事項】

本区分に該当するものは、ホーンタイプ、フレームタイプ及びフェイスボウタイプの装置である。

N015 拡大装置(1装置につき) 2,500点

注 スケレトンタイプの場合は、500点を所定点数に加算する。

【留意事項】

本区分に該当するものは、プレートタイプ、ポータータイプ、インナーボウタイプ及びスケレトンタイプの拡大装置である。

N016 アクチバトール(FKO)(1装置につき) 3,000点

【留意事項】

本区分に該当するものは、アクチバトール及びダイナミックポジショナーである。

N017 リンガルアーチ(1装置につき)
1 簡単なもの 1,500点
2 複雑なもの 2,500点

【留意事項】

(1) 本区分に該当するものは、リンガルアーチ(舌側弧線装置)及びレビアルアーチ(唇側弧線装置)である。

(2) リンガルアーチにおいて、主線の前歯部分のみを再製作し、ろう着した場合は、区分番号N028に掲げる床装置修理により算定する。

N018 マルチブラケット装置(1装置につき)
1 ステップT
イ 3装置目までの場合 600点
ロ 4装置目以降の場合 250点
2 ステップU
イ 2装置目までの場合 800点
ロ 3装置目以降の場合 250点
3 ステップV
イ 2装置目までの場合 1,000点
ロ 3装置目以降の場合 300点
4 ステップW
イ 2装置目までの場合 1,200点
ロ 3装置目以降の場合 600点

注 装着料は、ステップT、ステップU、ステップV及びステップWのそれぞれ最初の1装置に限り算定する。

【留意事項】

マルチブラケット装置は、次により算定する。
イ マルチブラケット装置とは、帯環及びダイレクトボンドブラケットを除いたアーチワイヤーをいう。
ロ ステップが進んだ場合は、前のステップに戻って算定できない。
ハ ステップTとは、レベリングを行うことをいう。
ニ ステップUとは、主として直径0.014〜0.016インチのワイヤーを用いた前歯部の歯科矯正又は犬歯のリトラクションを行うことをいう。
ホ ステップVとは、主として直径0.016〜0.018インチのワイヤー又は角ワイヤーを用いた側方歯部の歯科矯正を行うことをいう。
ヘ ステップWとは、主として直径0.016〜0.018インチあるいはそれ以上のワイヤー又は角ワイヤーを用いた臼歯部の歯科矯正及び歯列弓全体の最終的な歯科矯正を行うことをいう。
ト セクショナルアーチを行う場合の第1回目の装置の印象採得は区分番号N006に掲げる印象採得の「1 マルチブラケット装置」、装着は区分番号N008に掲げる装着の「1のロ固定式装置」及び装置は本区分の「1のロ4装置目以降の場合」に掲げる所定点数により算定するものとし、第2回目以降の装置は、本区分の「1のロ4装置目以降の場合」のみの算定とする。
なお、区分番号N008に掲げる装着の「注1」及び「注3」の加算は、各区分の算定要件を満たしている場合に算定する。

N019 保定装置(1装置につき)
1 プレートタイプリテーナー 1,500点
2 メタルリテーナー 6,000点
3 スプリングリテーナー 1,500点
4 リンガルアーチ 1,500点
5 リンガルバー 2,500点
6 ツースポジショナー 3,000点

注1 1について、人工歯を使用して製作した場合の費用は、所定点数に含まれる。

注2 2について、鉤等の費用及び人工歯を使用して製作した場合の費用は、所定点数に含まれる。

【留意事項】

(1) 保定装置とは、動的処置の終了後、移動させた歯及び顎を一定期間同位置に保持する装置をいう。

(2) 動的処置に使用した矯正装置をそのまま保定装置として使用した場合は、保定装置は算定できない。

(3) メタルリテーナーは、前後又は側方の顎の狭窄を伴うため顎の拡大を行った後の保定を維持する場合であって、メタルリテーナーを使用する必要性がある場合に限って算定する。

(4) 「5 リンガルバー」に該当するものは、リンガルバー及びパラタルバーを使用する装置である。

(5) インビジブルリテーナーは、プレートタイプリテーナーにより算定する。

N020 鉤(1個につき)
1 簡単なもの 90点
2 複雑なもの 160点

注 メタルリテーナーに使用した場合を除く。

【留意事項】

「2 複雑なもの」に該当するものは、アダムス鉤である

N021 帯環(1個につき) 300点

注 帯環製作のろう着の費用は、所定点数に含まれる。

【留意事項】

帯環製作の場合のろう着は、当該各区分の所定点数に含まれるが、帯環にチューブ、ブラケット等をろう着する場合は、区分番号N027に掲げる矯正用ろう着により算定する。

N022 ダイレクトボンドブラケット(1個につき) 200点

N023 フック(1個につき) 70点

注 ろう着の費用及び保険医療材料料は、所定点数に含まれる。

【留意事項】

本区分に該当するものは、リンガルボタン、クリーク、フック等であるが、チューブに付随していて新たなろう着の必要のないものは算定できない。

N024 弾線(1本につき) 160点

【留意事項】

弾線をリンガルアーチ等に用いるためにろう着を行った場合は、区分番号N027に掲げる矯正用ろう着により算定する。

N025 トルキングアーチ(1本につき) 350点

【留意事項】

トルキングアーチは、装着、結紮等は別に算定できない。

N026 附加装置(1箇所につき)
1 パワーチェイン 20点
2 コイルスプリング 20点
3 ピグテイル 20点
4 アップライトスプリング 40点
5 エラスティクス 20点
6 超弾性コイルスプリング 60点

注 保険医療材料料は、所定点数に含まれる。

【留意事項】

附加装置は、保険医療材料等(交換用のエラスティクスを含む。)を含む。

N027 矯正用ろう着(1箇所につき) 60点

注 保険医療材料料は、所定点数に含まれる。

【留意事項】

本区分に該当するものは、通常のろう着、自在ろう着、電気熔接である。
なお、チューブ、ブラケット等を電気熔接する場合は、1個につき1箇所として算定する。

N028 床装置修理(1装置につき) 200点

注 保険医療材料料(人工歯料を除く。)は、所定点数に含まれる。

【留意事項】

本区分に該当するものは、床装置の破損等であるが、床装置において動的処置の段階で床の添加を行う場合の床の添加に要する費用は、区分番号N005に掲げる動的処置に含まれ別に算定できない。

第2節特定保険医療材料料

N100 特定保険医療材料材料価格を10円で除して得た点数

注 特定保険医療材料の材料価格は、別に厚生労働大臣が定める。

【歯科矯正:植立】
(問26)歯科矯正用アンカースクリューが脱落した場合の再植立の取扱い如何。
(答) 再植立を実施した場合の植立の費用は算定できないが、使用した特定保険医療材料は算定できる。【疑義解釈その1平成26年3月31日】

【歯科矯正】
(問7)平成26年度歯科診療報酬改定において、別に厚生労働大臣が定める先天性疾患等の範囲が拡大されたが、平成26年3月末日まで既に自費診療にて矯正治療を行っていた場合であって、平成26年4月以降においても継続して当該歯科治療を行う場合の取扱い如何。
(答) 平成26年度歯科診療報酬改定において、別に厚生労働大臣が定める疾患として新たに追加された疾患については、平成26年4月1日以降に、歯科矯正セファロ分析、口腔内写真、顔面写真等による分析結果や評価を踏まえた上で、治療計画書を患者に提供し、歯科矯正診断料を算定した場合にあっては、当該疾患に係る歯科矯正治療は保険給付の対象となる。なお、この場合においては、診療報酬明細書の「傷病名部位」欄に当該疾患名を記載し、自費診療からの保険診療へ移行した旨を「摘要」欄に記載する。【疑義解釈その4平成26年4月23日】

 

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